I LADY. REPORT REPORT 歩み始めたピア達の活動レポート

歩み始めたピア達の活動レポート

2023.08.25

日本の若者アクティビスト「I LADY. ピア・アクティビスト」とは?

ジョイセフは、国際協力で培った「人づくり」の経験と知見を活かして、特に日本の若い世代を対象とするプロジェクト「I LADY.」を2016年にスタート。SRHRに関する最新の動きや国際スタンダードな情報を幅広く提供するとともに、SRHRを推進するI LADY. ピア・アクティビスト(ピア)の養成を行っています。ピアたちはジョイセフの研修で学び、サポートを受けながら、積極的にSRHRの啓発活動をしています。

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本格的にピアによる「伝える」活動がスタート!!

先月無事に3日間の研修を終え、本格的に活動を開始したピア達。活動を実現するために毎月フォローアップとして実施される月一勉強会の様子をレポートします。

活動報告1:文京学院大&東洋大&社会人インカレチーム:【甲斐田先生の授業を借りて、ジェンダーのセッション実施】

7月中旬、このチームは、リージョナル・アクティビストの甲斐田先生の講義時間を借りて、文京学院大学の学生30名にジェンダーついてのセミナーを行いました。「女みたいに走る」が揶揄する言葉として存在していたり、「男性が童貞でいるのはダメ?」などの男性の押し付けられる「べき」について、動画を元にディスカッションをしました。

参加した学生からは「女性らしさとは何か考えた」「メディアが与える影響が大きい」「女性だけではなく、男性も生き方に悩んでいるのだなと感じた」「相手に考え方を押し付けていたかも…それぞれが自分らしくいられるような社会がいい」という感想が寄せられました。

ファシリテーションをしたピアは、「同年代に伝えるいい経験になった」「普段は先生からの講義を聞く受け身の立場ですが、発表する立場としていざ参加者の目の前に立ってみると、伝えることの難しさを感じました」と共有してくれました。

不安と初めての挑戦でドキドキする中、無事にやり遂げたピア達の顔はとても晴れやかで頼もしくも感じました。

活動報告2:お茶の水女子大学チーム【安全な避妊について知ろう~海外と日本の避妊についての比較~を実施】

7月下旬、このチームはお茶の水女子大学で、避妊についてのワークショップを行いました。同級生や留学生を集めて実施した多国籍な会となり、海外と日本の避妊についての比較、日本の選択肢が少ないこと、その中でも自分に合った方法を見つけようと共有しました。

ワークショップに参加した学生は9名ほど。一緒に学びながらディスカッションをする中で「日本では、女性がピルで避妊できることをなかなか教えてもらえないのに、どうして男性主体の避妊法しか身近にないのだろうか?」という問題提起の声もあり、日本の避妊の現状に気づかされる、とても意義のあるセッションになりました。

SRHRに関心の高い参加者をファシリテーションしていくなかで、ピア達も刺激をもらい「知識不足だと感じたので、もっと勉強して次回は向かえたい!」などの次回への意気込みが語られました。

SRHRの知識を深める機会も

月一勉強会では、「ミニレクチャー」と称して、リージョナル・アクティビストやリソースパーソンからの共有を行っています。今回は、昨年ピア・アクティビストとして活躍し、現在はI LADY.事務局スタッフの青山紗都子が担当しました。助産師としての勤務経験もあり、その際の「まさか自分が妊娠すると思わなかった!」「不妊治療をすればすぐに妊娠すると思っていたのに…」などの産婦人科のクライアントたちのリアルな声や経験談を共有しました。自分らしい人生をデザインするためのエンパワーメントを進めていくピアにとって、医療現場の声は、大きなヒントに。よりメッセージフルな発言に繋がっていきます。

活動の「壁」を通して成長していくピア達

初めての活動を実施したピアは、「伝える」ことの難しさを身をもって感じています。この経験は、「次はこうしたい」、「ここの話題の時は、これを準備しておこう」などの工夫が生まれていくきっかけになります。そして、プレゼン力・ファシリテーション力が向上していくのです。

まだ活動準備中のピアも、「期待していた連携先に断られてしまった」、「チームでの話し合いがなかなかできていない」など、うまく進まない葛藤を抱えています。そのようなチームにとって、月一勉強会は、リージョナル・アクティビストや事務局と一緒に「○○に当たってみては?」「XXの友だちはどう?」など、プランB、Cのアイデアを絞り出していく機会でもあります。発信できるチャンネルをうまく見つけて、実現可能な計画を考えていくことも、企画力に結びついていきます。

若者だけでなくいろんな世代に…

月一勉強会後、8月に実施された文京区カラーリボンフェスタにも、ピアが出展しました。若い世代よりも中高年・親子が頻繁に来るイベントです。いろんな世代にジェンダー・多様な性・パートナーシップを、簡単な質問に答えるミニワークを通して伝えました。ピアから「どんなパートナーシップの問題がありますか?」と聞くと、高年男性が「やっぱりケンカしちゃうよねぇ…」と本音を話してくださいました。健全で対等なパートナーシップって意外に難しいのが、皆さんからの反応でも分かります。世代の違う一般の方へ、SRHRを自分の言葉で伝える初めての機会。緊張も相まってうまく進まない時も…。でも、回を追うごとに、どんどん話すのがうまくなるピアたちは、短時間で目覚ましい成長を遂げてくれました。

次回の月一勉強会は、国際協力NGOジョイセフだからこそ実施できる、海外連携企画!インド家族計画協会のピア・エデュケーター達と国を超えてのコラボレーションをする予定です。英語でセッションする頼もしいI LADY.ピアを見るのが、今から楽しみです!
 


 
これからもジョイセフは、ピアの活動を支援し、一人でも多くの若者にSRHRのメッセージが届くようにサポートしていきます!I LADY.の活動に共感して、支援したい方はぜひこちらもチェックしてみてください!

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