I LADY. REPORT REPORT 文京区×I LADY.  連携事業2022年度からスタート ピア・アクティビスト新たに18名が誕生

文京区×I LADY. 連携事業2022年度からスタート ピア・アクティビスト新たに18名が誕生

2022.07.29

ジョイセフ初のI LADY.地域密着型の若者エンパワーメント事業が始まりました。東京都文京区とタッグを組んで、文京区の若者から若者へ I LADY.(Love Yourself, Act Yourself and Decide Yourself)のメッセージや自分らしく生きるために重要なライフスキルとしてセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)を広めていく事業です。

※I LADY.とは

若者人口の多い文京区で

身近にいる仲間にSRHRを伝えたい!文京区の若者のためにチャレンジしてみたい!と名乗りを上げた18歳〜28歳の若者たち18名を対象に、ジョイセフは、6月4日(土)、12日(日)、19日(日)、7月3日(日)の4日間、文京シビックセンターでピア・アクティビスト養成研修を実施しました。その様子をご報告します。

参加者は、文京区の大学に通っている学生や、文京区に在住の若者で、すでにジェンダーについての情報を発信している人、初めてSRHRについて学ぶ人などが幅広く集いました。

研修では、2021年度にピア・アクティビストとして活躍した先輩ピアたちが、8つのトピック(パートナーシップ・性暴力/デートDV・避妊・月経・性感染症・検査健診・ジェンダー・多様な性)について、実践方法を交えて共有しました。同世代の先輩ピアが自分の言葉で語り、発信している姿を、研修に参加した若者が直に見ることは大きな学びのポイントです。

対面研修で、「気づき」の場を

研修では参加したピア同士でディスカッションする機会を多く設けました。
「普段はなかなか話すことのない性のことについて話し合えた」、「多様なバックグラウンドをもつピアと意見交換し、自分にない視点をもらえた」、「様々な切り口からSRHRについて学び、視野が広がっただけでなく、自分の心の声に耳を傾けたり、相手のことも尊重できるようになろうと再認識できた」「周りの人の経験や価値観に触れ、知識が広がったり、問題意識が強まったりして、良い刺激を受けた」など、参加したピアたちから研修後の自身の変化への気づきの声が上がっています。

研修では、自分に向き合い、また、SRHRの課題に気づき、基礎知識を学ぶためにジョイセフが開発した参加型ツール(I LADY.ノート、 i Select shop、ジョイセフエプロン)を体験してもらいました。。参加ピアたちは、次からは、伝える側となる目線で、どのように活用できるかを考えながら、自ら手を動かし、説明をし、模擬体験をします。「ツールを使えることに感謝」、「教材の図柄がやさしい色調で、伝えやすいツールだった」、「i Select shopを体験してみることで、選ぶことの難しさが分かった」など、体験してみた感想が寄せられました。

活動始動に向けた計画づくり

研修の後半は、参加ピアたちが、学んだ中から発信したいトピックとツールを選び、誰に伝えていくかのアクションプランづくりを進めました。同世代の仲間(ピア)に、「性の多様性についてもっと知ってほしい」、「健全なパートナーシップについて学んでほしい」、「避妊って今までほとんど教えてもらってなかったから…」など参加ピアの内なる想いをかたちにして、発信していくための計画(アクションプラン)です。

研修を受けたピアだけでは、メッセージを届ける「場」や「機会」を見つけるのがとても難しいので、そのために、若者を支える文京区リージョナル・アクティビストという大人のサポーターが力強く支えてくれています。
※文京区リージョナル・アクティビストとは:文京区に縁のある30歳以上の大人サポーターのことです。様々な分野で活躍している「大人」が、I LADY.を伝えるピア・アクティビストに共感し、発信する場や方法のアドバイスを通じて文京区の若者のために協力してくれています。

今回、文京区の若者のためにと表明したリージョナル・アクティビストたち4名が、若者ピアのディスカッションに入って参加しました。「親と一緒にくるオープンキャンパスが良い機会かも」「それならこの人を紹介してあげる」「こども食堂に見学に来てみない?」「私も出るイベントの一コマを担当してみては?」など、経験豊富で、地域でネットワークを持つリージョナル・アクティビストならではの助言や提案がありました。若者ピアが実践する「場」につながる「リアル」なアドバイスで、活動始動への意欲を増し、プランが現実味を帯びてきた若者ピアもいたようです。

最終日には、参加ピアの想いをかたちにした、アクションプランを発表しました。以下にいくつかご紹介します。

・子ども食堂をハブに「月経」の底上げ教育:大学生ボランティアや保護者に広めて、最後は小学生に!生理を迎える世代に、生理とポジティブに生きる準備を

・これからSRHRと向き合うことが増える大学1年生に向けたイベント実施:自分の心身を守るのは自分!選択肢に気づいて

・多様性やジェンダーのメッセージをイベントやオープンキャンパスで:大学生や高校生、その親も一度自分らしさについて考えてみよう

・パートナーシップやDV、避妊を文化祭や地域で中高生に!性的同意って何?避妊とは?自分を大切にするとは?って実際どういうことか学んでみよう

・学内の下級生へのセッションや若者にイベント出演でジェンダーを伝える:これから社会に出る私たちだからこそ、必要なジェンダーや多様性への理解とは

文京区×I LADY. 連携事業で新しく誕生したピア・アクティビストにより、地域の若者に届ける頼もしいアクションが計画されています。これからどう展開していくのか、今後がとても楽しみです!

REPORT LIST